イタリア・ローマ旅行で見逃せない名所の一つがバチカン市国のバチカン美術館です。
ミケランジェロやラファエロの見事な天井画、そしてローマ教皇選出選挙(コンクラーベ)が行われるシスティーナ礼拝堂など、芸術と格式を誇るバチカン美術館。
私が観光したときは、1日でバチカン美術館とサン・ピエトロ大聖堂の2つに行きたかったため、時間の都合上、有名作品を中心に見て回りました。
これから行く方の参考になれば嬉しいです。
- バチカン美術館の基本情報やアクセス
- バチカン美術館のチケットの買い方
- バチカン美術館で絶対に押さえたい有名作品や見どころ
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目次
バチカン美術館について
カトリックの総本山であるバチカン市国にあるバチカン美術館。
バチカンの大部分を占めているのがこの美術館で、世界で最も大きな美術館の一つと言われています。
館内にはローマ教皇を選出する『コンクラーベ』が行われるシスティーナ礼拝堂もあり、一緒に見学することが可能です。
アクセス
地下鉄A線のOttaviano(オッタヴィアーノ)駅から徒歩7分。
地下鉄でのアクセスはテルミネ駅から1本でこられることから最も一般的でわかりやすい方法です。
住所:Viale Vaticano, 00165 Roma RM
開館時間
9時00分~18時00分(最終入場は16時00分)
※毎月最終日曜 9時00分〜14時00分(最終入場は12時30分)
また期間限定で夜間見学や開演時間の延長も行われています。
詳しくはバチカン美術館公式サイトのスケジュール表をご覧ください。
休館日
日曜日(毎月最終日曜は除く)
1/1、2/11、3/19、4/22、5/1、6/29、8/14、8/15、11/1、12/25、12/26
入場料
大人:17ユーロ
子供(6〜18歳):8ユーロ
※毎月最終日曜:入場無料
所要時間
バチカン美術館は、年代やテーマ別に25の美術館・博物館で構成されているため、どのように見学するかによって所要時間は変わってきます。
博物館全体を一通りみて回るなら3〜4時間くらい、じっくりと見て回りたい方は丸1日かかります。
今回ご紹介する見どころを中心に見て回った場合は2時間が目安です。
写真撮影について
写真撮影は基本的には可能です。
ただし、システィーナ礼拝堂内やタペストリーのギャラリー内(Musei Vaticani Galleria delle Arazzi )は撮影は禁止されています。
バチカン美術館の入場チケット予約方法
バチカン美術館は事前予約をしなかった場合、かなりの行列の中、チケット購入+入場を待つ必要があります。
私がバチカン美術館へ行った7月の平日の様子です。チケット無しの人の作る行列は何百メートルもありました…。
バチカン美術館へ行く場合は、事前にチケットを予約しておきましょう。予約方法は以下の通りです。
- バチカン美術館公式サイトから予約(英語)
- チケット販売専門サイトから予約(日本語)
- 現地ツアーを予約(日本語)
最も安くチケットが購入できるのは、バチカン美術館公式サイトです。ただ全て英語での対応になりますので、英語に自信のある方やグーグル翻訳を駆使できる方向け。
英語に自信のない方や予約手続きが煩わしい方は②チケット販売専門サイトからの購入がおすすめ。公式よりは少し割高になりますが、日本語で内容を確認しながら安心して購入することができます。
日本語での説明を聞きながら美術館を回りたい方は③現地ツアーを予約するとより深く楽しめます。館内は作品が多い+説明文が全て英語のため、日本人ガイドさんがいると心強いですね。
バチカン美術館の入場・見どころレポ
2019年7月にバチカン美術館へ行った際の様子をリポします。
この日はバチカン美術館とサン・ピエトロ大聖堂の2つの観光をしたかったため、時間の都合上、有名作品を中心に見て回りました。これから行く方の参考になれば嬉しいです。
バチカン美術館の入館の方法
入り口に到着したら、手元にある予約票を警備員さんにみせます。
私たちの予約は12時からだったのですが、11時40分に到着したため、試しに聞いてみたところ、そのまま通してくれました。
入り口を通過すると、まるで空港のような手荷物検査が行われます。
これを通過すると、見事に(?)バチカン市国へと入国許可…ということでしょうか!
入ってすぐ右手には手荷物預かり所もあります。
入場後は階段で上へあがり、機械で手元の予約票をチケット化します。
機械にQRコードをかざすだけでチケットが出てきます。
改めてチケットを持って、美術館内部へと入場します。
オーディオガイドを借りる
オーディオガイドは、セキュリティチェック通過後、館内2階左手のオーディオガイド貸し出しブースで借りることが出来ます。
日本語も対応しており、料金は8ユーロ。
当然のことながら、館内の説明は全て英語ですので、オーディオガイドがあるとより理解を深めながら楽しめます。
バチカン美術館公式サイトから予約する場合は、予めオーディオガイド付きの入場券を選ぶことができます。
また、チケット販売専門サイトからもオーディオガイド付き入場券を購入することができます。
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クーポラが望める|中庭
館内を見学するスタート地点(オーディオガイドレンタル場所)の目の前には中庭があり、そこからはサン・ピエトロ大聖堂のクーポラが望めます。きれい!!
ラオコーン像|Museo Pio Clementino
古代ギリシャの大理石の彫刻。
制作時期は紀元前160年から紀元前20年までとさまざまな学説がありますが、いずれにせよ超絶古い!!
真ん中で苦しそうな顔をしている男性が、この像のタイトルにもなったラオコーンです。
ラオコーンがトロイア戦争で女神の怒りを買ってしまったがために、女神が放ったウミヘビに彼と息子二人が絞め殺されるシーンが表現されています。
なんと残虐な場面…。
この彫刻の発掘に立ち会ったミケランジェロに多大な影響を与えたとして知られています。
館内の装飾そのものも美しい
この日は、ローマ教皇の謁見がある水曜日だったためか、もんのすごい人で溢れていました。
人が多すぎて、場所によっては全く進みません。夏休みのディズニーランド以上の人口密度です。
暑いし、人が多いし、目的作品にたどり着くまでに何度か心が折れそうになりましたが、その度に救ってくれたのは、目に入る天井画や芸術品、建物そのものの美しさでした。
バチカン美術館はあまりにも作品数が多いので(そもそも25の美術館・博物館の集合体というすごさ)、正直歩いているだけで疲れてしまうこともありますが、見る予定でもなかった芸術作品が、きっと疲れを癒してくれるはず。
地図の間|Galleria delle Carte Geografiche
地図の間に入って最初に目が止まるのはやはりこの豪華絢爛な天井画。
まるで名作画の詰め合わせセットのような華やかさに、思わず『お〜!』という声を出しそうになりました。(もしかしたら出してたかも)
地図の間には、16世紀に作られたイタリア各地の地図が、左右の壁に展示されています。
端から端まで120メートル。書かれた時期は1580年から85年。
伊能忠敬によって作られた日本地図は1800年代ですから、この時期にこれだけ精密に地図をかける技術があったことに驚きました。
ラファエロの間|Stanze di Raffaello
バチカン美術館の大きな目的の1つであるラアフェロの間。4つの部屋で構成されていて、その部屋の全てにラファエロのフレスコ画が展示されています。
最も有名なのはラファエロが最初に手がけた部屋である、3つ目の「署名の間」。
特に『アテナイの学堂』はバチカン美術館のチケット表紙にも使われるほどの作品です。
また、ラファエロの最高傑作との呼び声高い名画でもあります。
中央にいる2人は左の赤い服がプラトンで、右の青い服がアリストテレス。それぞれ自分の著書である「ティマイオス」と「ニコマコス倫理学」を持っている様子が描かれています。
一説によると、左のプラトンのモデルはレオナルド・ダ・ヴィンチ、中央下段で頬杖をついている人物ヘラクレイトスのモデルはミケランジェロなんだとか。
システィーナ礼拝堂
『ラファエロの間』を見たら、いよいよシスティーナ礼拝堂へと向かいます。
進むというよりは人の流れにただただ身を任せるという表現が適切…。
システィーナ礼拝堂は、美術館ではなく、ローマ教皇の公邸であるバチカン宮殿の礼拝堂です。
ここではローマ教皇を選出する会議である『コンクラーベ』も行われている、まさにカトリックの重要な場所であるため、静かに見学することが求められます。
それでもこれだけの人が足を運ぶ一番の理由は、礼拝堂内が最強の美術作品であるためです。
例えば、天井画には誰もが知る有名すぎる名作、ミケランジェロの『アダムの創造』が描かれています。(画像はウィキペディアより)
スティーブン・スピルバーグのSF映画「E・T」の有名な場面は、この絵がヒントになったと言われています。
また、同じくミケランジェロの『最後の審判』は彼の最高傑作と言われるのが納得なほどの壮大な作品です。(画像はウィキペティアより)
なんとここには400以上の人が描かれているんだとか!!
もともとこれらの壮大なミケランジェロの作品は、彼の才能に嫉妬したライバルによる嫌がらせによって発注された仕事でした。
本来ミケランジェロは彫刻が得意で、絵画は苦手。だからこそ、苦手な絵画で恥をかかせてやろうとライバルは企んだのですね。
この完成した作品群を見る限りでは、ライバルの作戦は圧倒的な失敗とみていいでしょう…笑
むしろこのレベルで苦手というミケランジェロは、もはや天才の一言につきます。
まとめ:最後の出口まで見どころ満載
作品を見終わり、出口へ向かうと郵便局やグッズ売り場があります。
郵便局ではバチカン市国から各国へ郵便を出せるとあり、観光記念にハガキを書いている観光客の姿もありました。
ちなみにEU内に出す場合は1.5ユーロ、EU外(日本も含む)は2.5ユーロほど。
そして、バチカン美術館は最後の最後まで見どころ満載です。
この美術館の象徴とも言える螺旋階段は出口にあります。
ローマ観光の際には、ぜひバチカン美術館にも足を運んで見てくださいね!
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