パリのこと

【2020年8月】フランスから日本への本帰国レポート【新型コロナ】

【2020年8月】フランスから日本への本帰国レポート【新型コロナ】

1年半滞在したフランスを、コロナの影響で離れることになりました。8月から直行便が再開されたANAのパリー羽田便で帰国。

今後コロナ禍で、フランスから本帰国や一時帰国する方の参考になればと思い、帰国当日の流れをレポートします。

帰国日:2020年8月9日(土)
搭乗便:ANA NH216便(CDG→羽田空港)
帰国後の移動:レンタカー


CDG空港の様子

搭乗便の時刻はパリ時間の20時。空港には17時半頃到着しましたが、ANAカウンターには私たちしかいませんでした。すぐに手荷物預かりとチェックインが完了。

ANAは通常ターミナル1から出発しますが、現在1が閉鎖中のためターミナル2に変更されています。よってスターアライアンスラウンジは使用できませんでした。

※これは余談ですが、我が家は搭乗前日に家を引き払っていたため、ターミナル3の横にあるCitizenMというホテルに宿泊し、当日はそこから空港へ向かいました。ただし通常のチェックアウト時間(午前11時)から夜の搭乗まで長時間空港にいたくなかったため、39ユーロを別途ホテルに払い、午後6時までのレイトチェックアウトを活用。大変便利でした!

 

入国審査や手荷物検査は一切の列ができておらず、こちらも待ち時間なく大変スムーズに出国ロビーまで到着。信じられないほど人がいません。

出発ロビーのお店は休業しているところが目立ちますが、出国ロビーにある免税店などはほとんどが営業していました。

飛行機内の様子

私たちが利用したのはANAのパリー羽田直行便(NH216)。CAさんのお話によると、215名搭乗できる飛行機にはこの日33名しかいなかったそうです。ANAの他のヨーロッパ路線も同じような状況らしく、フランクフルト便は20名前後のときもあるんだとか。

同じ列に他の乗客が並ぶことはなく、ほとんどが空席。果たしてこれで利益が出ているのだろうか…と客ながら心配になるほど。利用客のほとんどが日本人でした。

機内では希望すると小さな袋に1枚ずつ入っているアルコール除菌シートを頂けます。CAの方も基本マスクとビニール手袋をしている状態。乗客も食事以外はマスクを着用していました。

席につくと、着陸までに書き終える必要のある書類4枚と検査に関する説明書類2枚が置いてありました。ペンは持参したものを使用。

入国時に必要な記入書類4枚は以下の通りです。

  • 申告書:14日の自粛要請期間中の滞在先を記入
  • LINEアプリを活用した健康確認に関する説明兼同意書:名前と日本の住所を記入
  • 健康カード:申告書と同じ内容を記入
  • 質問票:名前と日本の住所、パスポート番号、過去14日以内の体調や感染可能者との接触の有無などを記入

 

帰国後は各自治体の保健所から健康チェックの電話連絡が来ますが、厚生労働省の帰国者専用LINEを友達登録すると、スマホで済ますことが可能。関係者の手間等も考慮してか、こちらを推奨している印象でした。

LINEアプリさえダウンロードしておけば、QRコードで友達登録が簡単にできたので、日本の電話番号を持っていない私はこちらを登録しました。

羽田空港到着後の流れ

ここからは時系列にレポートします。

14時20分:予定時刻より25分ほど早く羽田空港に到着。

14時30分:機内を出る。普段は搭乗カウンターに使われている待合椅子に降機順に座り、検査の流れに関する説明を受ける。その後、前の席から検査スペースへ向かう。

14時50分:検査終了。プラスチックの試験管のような容器に1mlほど唾液をいれる。選挙の投票ブースのような仕切りがあり、そこに貼られたレモンや梅干しの写真を見ながら唾液を懸命に出す。係員の方に容器を渡し、番号シールを書類に貼ってもらい、隣の待合スペースで待機。小さな子どもは唾液を出すのが難しいためか、従来の鼻に綿棒をいれる検査が行なわれていた。

検査スペースと待合スペースは各国から到着した乗客と一緒になります。ただそんなに混み合ってはおらず、待合スペースでもきちんとソーシャルディスタンスが保てました。100人弱だったと思います。羽田空港140番カウンター前の広いスペースで椅子に座って待機していました。

 

15時45分:検査結果が出る。待機時間は1時間弱ほど。結果が出ると番号を呼ばれ、カウンターで教えてもらう。陰性と告げられると、ピンクの検査完了証明書をもらう。その後隣のテーブルで14日間の自粛場所を係員の人に申告。

私たちは当日空港直結のホテルで一泊し、翌日レンタカーで移動するためその場で解放。羽田周辺のホテルで14日間を過ごす方は、別途チャーターバスに関する紙をもらっていました。

 

検査場から手荷物受け取り場までに3回ほどピンクの検査完了証明を係員に見せながら進んでいきました。検査結果を待たずに帰ろうとする人を防ぐためかと思います。

機内も含め、待機時間はかなり覚悟をしていたので、思いの外スムーズに事が進んだことに驚きました。

空港内ホテル

出発前に待機時間の見通しを立てられずレンタカーの予約時間が予測できなかったのと、時差ボケの中運転することが不安だったため、到着当日は羽田空港国際線直結のホテルに1泊しました。

チェックインの際に、陰性証明(ピンクの用紙)を見せる必要はありませんでしたが、体温検査がありました。

私たちはパリを離れる前日(宿泊の2日前)に急遽予約。万が一コロナ検査で陽性だった場合は当日キャンセルは無料とのことでした。

食事等は空港内のお店やコンビニを使用する人が多いとホテルの人に言われたため、私たちも空港内でテイクアウト。ただ今は利用客が少ない影響で、18-19時にはほとんどのお店が閉まります。空港内に宿泊する人はなるべく早い時間に食事の用意をしておくことをおすすめします。

ちなみに19時頃食事のためにロビーを通った際、予約なしの方が宿泊依頼に来ていましたが、その場で部屋を確保できていました。

レンタカー

レンタカーは使用する3日前にトヨタレンタカーで予約。結構ギリギリだったこともあり、選べる車種はそこまで多くありませんでした。

こちらも万が一コロナ検査が陽性だった場合、予約キャンセル料は無料になるとのことです。

国際線ターミナルのレンタカーカウンターへ行き予約の旨を伝えたところ、20分ほどでお迎えバスが来てくれました。

レンタカーを借りる際も特に陰性証明を提示する必要はなく、コロナ前の手続きとほとんど同じでした。

 

現在は2週間の自主隔離期間中。7月29日からコロナ検査方法が変わり、大変スムーズに入国できる印象にはなりましたが、空港関係者、検疫関係者等の対応を見ていると、彼らの負担を増やさないためにも、まだまだ気軽に空港を利用してはならないなと思います。

到着した羽田空港の国際線ターミナルは、まるでこれからドラマのロケでも行われるのかと思うほど誰もおらず、怖いほど静まり返っていました。1日も早く、安全な状態で以前のような移動ができる世界に戻って欲しいと心から願います。

このレポートがこれからフランスから一時帰国・本帰国する方の参考になれば幸いです。