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【名作8選】ルーブル美術館の効率的な回り方【年パス購入者おすすめ】

年パス購入者おすすめ ルーブル美術館の効率的な回り方

 

ルーブル美術館は全ての部屋を30秒で見て回っても125日はかかるといわれています。

そこでこの記事では、限られた観光時間の中で効率よく有名作品を見て歩きたい方向けルーブル美術館の名作8選をご紹介しています。

紹介している順番(上の階から下る流れ)に作品を見ると、みるべき名作8点を2時間ほどで見て回ることができます。

パリに来てからすぐにルーブル美術館の年パスを購入し、時間があれば館内を見て回っている私がおすすめする、最も効率的に名作が見られる回り方。それでは早速、ルーブル美術館巡りスタート!

 

チケットの事前予約・購入方法はこちらをご覧ください。

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ルーブル美術館で見るべき名作8点の効率的な回り方

紹介している作品を①〜⑧まで順番にご覧いただくと、効率よく名作を楽しむことが出来ます(目安時間は2時間ほど)。

作品を見ながら上の階から下にさがっていく流れです。

 

紹介する作品の位置関係

<3階(仏式2階)>
『作品①レースを編む女』『作品②ダイヤのエースを持ついかさま師』

<2階(仏式1階)>
『作品③サモトラケのニケ』『作品④モナリザ』『作品⑤民衆を導く自由の女神』『作品⑥ナポレオン1世の戴冠式』

<1階(仏式0階)>
『作品⑦ミロのヴィーナス』『作品⑧:ハンムラビ法典』

 

入場:ナポレオンホール

ルーブル美術館 ナポレオンホール

ルーブル美術館の中心部であるナポレオンホール。シンボル的存在のピラミッドのちょうど下にあります。

 

はじめにここで、案内所にある日本語パンフレットをもらいましょう。

これには、各部屋の展示室番号がおおまかに表記されているため、自分が今どこにいるのか、有名作品はどの辺りにあるのかがすぐわかります。

ルーブル美術館 日本語パンフレット

 

また、作品を詳しく知りたい場合は、日本語対応オーディオガイド(5ユーロ)を借りることも可能です。

 

このホールには3つの翼(リシュリュー翼、シュリー翼、ドゥノン翼)に繋がる入り口がありますが、この記事で紹介する効率的な回り方を始めるには、リシュリュー翼入り口から入ってください。

ルーブル美術館 リシュリュー翼入り口

 

まずはリシュリュー翼の3階(仏式2階)に上がり、上からじょじょに1階(仏式0階)に降りてくることで、効率よく見て回るコースになっています。

フランスでは、1階のことを『0階』と数えます。日本式の2階はフランス語では1階、日本式の3階はフランス式では2階というふうにひとつずれています。

ルーブル美術館内の案内表示やパンフレットにもそのように表記されていますので、慣れないとはじめは混乱するかもしれません。

この記事ではカッコ書きでフランス式(仏式)の階数も一緒に書いておきますね。

 

作品①:レースを編む女 リシュリュー翼3階(仏式2階)展示室837

フェルメール「レースを編む女」

オランダの画家ヨハネス・フェルメールの作品。この絵のすぐ横には同じくフェルメールの「天文学者」も展示されています。

ルーブル美術館 天文学者

 

彼の現存する作品数は三十数点と少ないことから、他の画家と比べても作品を目にする機会はごくわずか。

一度で2枚同時にフェルメールの絵が見られるのはとっても貴重です。

 

「レースを編む女」は縦23.9cm横20.5cmとフェルメールの作品の中で最小。

小さなキャンバスの中にいる女性の手が今にも動きだしそうに見えますが、これは正確な遠近法と緻密な構図を用いて、鑑賞する人の視線を自然と女性の手に導いているからなんだとか。

絵のすぐ前にはベンチがあるので、ゆっくりと座りながら眺めているとあっという間に時間が経ってしまいます。

こんなにも名作なのに、あまり混雑することがないので穴場スポット的存在です。

作品②:ダイヤのエースを持ついかさま師 シュリー翼3階(仏式2階)展示室912

ルーブル美術館 ダイヤのエースを持ついかさま師

ジョルジュ・ド・ラ・トゥールの1635年頃の作品。

登場人物の目や手の動きで、賭博でいかさまが行われている場面が描かれていて、思わず決定的瞬間をみてしまった気分になります。

絵画中央の女性の視線や身振りで私たちの目を絵の左へ導く手法がとられています。左の男性は、背後からダイヤのAを引き出し、ふたりの間の女性はワインを用意。

実はこの3人は共犯で、右の青年はこの後全てをとられてしまうというストーリーなんです。

この青年は世間知らずのお金持ちという設定で、鑑賞している側からすると、いかさまをされていることも知らず、カードに集中している姿が少しだけ哀れにも思えてきます。

 

作品③:サモトラケのニケ ドゥノン翼2階(仏式1階)展示室703

ルーブル美術館 サモトラケのニケ

ギリシャのサモトラキ島で発見された像で、紀元前190年頃の作品と言われています。

「ニケ」とはギリシャ神話に登場する勝利を表す女神。

この彫刻は軍船の先頭で翼を羽ばたかせて飛び立つ瞬間をとらえたもので、海戦の勝利を祝って神殿に飾られていたとの説も。

発掘時には118片にも割れたバラバラな状態で見つかったのですが、そんな過去を全く感じさせないほど美しく修復されています。

また最近の調査では、袖の部分が青く塗られていたことが判明。

彫刻の高さは3メートルもあり、間近でみるとその迫力には圧倒されます!

 

作品④:モナリザ ドゥノン翼2階(仏式1階)展示室711

ルーブル美術館 モナリザ

世界一有名な美女とも言われている、レオナルド・ダ・ヴィンチの「モナリザ」。

フランス語では「La joconde(ラ・ジョコンドゥ)」と呼ばれています。

神秘的な微笑がなんとも印象的なこのモデルの女性については、様々な説が飛び交っていますが、未だはっきりと確定はしていません。

また、この絵の背景がどこなのか、下地には何が書かれているのかも解明されておらず、大きな謎を残している作品です。

このような多くの謎こそが、私たちがモナリザに惹きつけられる理由なのかもしれませんね。

 

実物のモナリザは想像以上に小さく、そして周辺はいつも大変な混雑ぶり。

ルーブル美術館 モナリザ混雑の様子

あまりに有名な絵画なので、若干の既視感すらも覚えるのですが、それでもやっぱり実物には感動してしまい、ルーブルに行くたびに見に行ってしまいます。

 

作品⑤:民衆を導く自由の女神 ドゥノン翼2階(仏式1階)展示室700

ルーブル美術館 民衆を導く自由の女神

ウジェーヌ・ドラクロワによって、1830年のフランス7月革命で蜂起した人々が描かれています。

こちらも教科書などで見たことのあるおなじみの名作ですね。

フランス国旗を掲げて民衆を先導する女性はマリアンヌといい、フランスを象徴する女性像。彼女が男性たちの方を見て、勝利に向けて鼓舞している場面です。

絵の左のシルクハットをかぶった男性は、作者であるドラクロワ自身だとも言われています。

 

作品⑥:ナポレオン1世の戴冠式 ドゥノン翼2階(仏式1階)ダリュの部屋

ルーブル美術館ナポレオン戴冠式

ナポレオンのお抱え画家、ジャック=ルイ・ダヴィットによって、1804年にノートルダム大聖堂で行われた、皇帝に就任するナポレオンの戴冠式の様子が描かれています。

この作品は、縦6.3m横9.3mとルーブル美術館で2番目に大きな絵画。あまりの大きさから外に持ち出すことが難しいため、他の美術館への貸し出しはなく、まさにルーブルでしか見られない至宝です。

191人もの登場人物の中で、すぐにナポレオンに目が行くのは、人々の視線や顔の向き、ジョセフィーヌの体が描く斜線など、全てが彼の顔に焦点が合うように構成されているから。

絵の中心にはナポレオンの母が描かれていますが、皇帝就任とジョセフィーヌとの結婚を反対していたため、当日はいなかったと言われています。

作品⑦:ミロのヴィーナス シュリー翼1階(仏式0階)展示室345

ルーブル美術館 ミロのヴィーナス

1820年にエーゲ海発見された古代ギリシャの代表的な彫刻で、紀元前ごろの作品と言われています。

誰もが一度は教科書などで見たことのある彫刻ですが、ルーブル美術館では、正面からだけでなく、後ろや横といったさまざまな角度から間近で彫像を眺めるのも楽しみ方の一つです。

現在でも腕や装飾品は見つかっておらず、本来どういう姿だったのか、どのような女神なのかは未だにわかっていません。

 

作品⑧:ハンムラビ法典 シュリー翼1階(仏式0階)展示室227

ルーブル美術館 ハンムラビ法典

「目には目を、歯には歯を」で有名なハンムラビ法典。現存する法典で世界で2番目に古いと言われています。

バビロン第一王朝を建国した、ハンムラビによって法典がかかれた彫刻で、高さは2メートル。

硬い玄武岩に彫られた法典は裁きに関するものが多く、300条近くの法が書かれていて、彫刻の上部には、王と神が向かい合う場面も刻まれています。

「目には目を・・」と聞くと、半沢直樹の「倍返しだっ!」がなんとなく頭にちらつくのですが、むしろそういった倍返しのような過剰な報復を禁じ、同じだけの懲罰にとどめて報復合戦の拡大を防ぐ目的がありました。

ルーブル美術館について

ここではルーブル美術館のアクセスや入場料など基本情報をご紹介します。

アクセス

 地下鉄(メトロ)
メトロ1、7号線パレ・ロワイヤル=ミュゼ・デュ・ルーヴル(Palais-Royal/Musée du Louvre)駅で下車して徒歩2分

 バス
21、24、27、39、48、68、69、72、81、95番のミュゼ・デュ・ルーヴル(Musée du Louvre)駅を下車してすぐ

 住所
Rue de Rivoli, 75001 Paris

開館時間

月・木・土・日:9時〜18時
水・金:9時〜21時45分(夜間営業)

休館日

毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日

入場料

18歳以上:15ユーロ
18歳未満:無料
パリミュージアムパス購入者:無料

写真撮影について

館内でも写真撮影は許可されています。

ルーブル美術館は3年前より大規模な改修工事を行なっています。(2019年6月現在)
土日は全ての作品が展示されていますが、月火木金は館内のいずれかの作品を見ることが出来ません。
確実に全てを見たい場合は土日に行くことをおすすめします。

(月曜:オレンジ/火曜:青/木曜:ピンク/金曜:緑のスペースが非公開となります。)

ルーブル美術館 2019年曜日別改修予定表

ルーブル美術館のチケットの買い方

ルーブル美術館 外観

ルーブル美術館のチケットを事前に購入するには以下の方法があります。

 

チケットの事前予約・購入方法の詳しい手順はこちらでご紹介しています。

ルーブル美術館チケット予約解説
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ルーブル美術館ではスリに注意

ルーブル美術館 混雑する様子

ルーブル美術館やその周辺は観光客などの人が多いことから、スリ被害が多発している場所でもあります。

特に有名作品のあたりは常に混雑しているため、注意が必要です。

ちなみに私はパリ市内の観光地を歩く際、スリ予防のために小さなショルダーポシェットを使用しています。

ここは危ないなと思うところではしっかりと前で抱え、時には首からそのまま服の中に入れてしまうことも。

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(↑私が実際にパリで使用しているバッグです。)

かばんは必ず前に持つ、写真を撮るときにも気を抜かないなど、細心の注意を払いながら、最後まで気持ちのいいパリ旅行を楽しんでくださいね。