フランス語の基礎の集大成とも言われているフランス語検定(以下:仏検)3級。
最初の目標にする初心者の方も多いかと思います。
私もその1人で、独学で勉強を始めて3ヶ月で3級と4級をダブル受験し、合格することができました。
3ヶ月で合格と言うと、「もともと語学が得意だったのでは?」と聞かれることもありますが、そんなことは一切ありません。
むしろ英語はかなり苦手な部類で、TOEICなるものは受験したことすらないくらい・・・笑
- フランス語知識ゼロの初心者だけれど、仏検3級合格を目指している!
- 短期間(3ヶ月)で合格したい!
まさにこういう状況で勉強を始めたのが私です。そして無事に目標を達成。
仏検3級取得を目標に勉強をすると、フランス語の基礎を一通り勉強することができますから、基礎知識も資格も同時に取得できる、初心者にこそおすすめの勉強スタイルです。
では、実際に私が独学で取り組んだフランス語ゼロから3ヶ月で3級に合格した勉強法をご紹介します。
使用テキスト:基礎編
まずはゼロから3ヶ月で仏検3級に合格するために使ったテキストをご紹介します。
全くフランス語がわからない状態で勉強をしたため、最初に取り組んだのは当然、超入門テキストです。
すでに基礎は勉強していて、仏検3級の合格のコツが知りたいという方はここは飛ばしていただいて構いません。
仏検3級対策テキストを始める前に、入門テキスト2冊と4級対策テキスト1冊を取り組みました。
◎入門テキスト1冊目
◎入門テキスト2冊目
◎仏検4級対策テキスト
仏検対策テキストは、ある程度その出題範囲の知識が理解できている前提で構成されているため、基礎力をしっかり磨いてから臨む必要があります。
仏検4級対策テキストに関しては、4級をダブル受験するために取り組みましたが、テキストそのものが基礎力をつける上でとても使いやすく、説明がひとつひとつ大変わかりやすかったので、4級を受験するしない関係なく、入門テキストとして使用する価値は十分にあると思います。
各テキストの使い方やスケジュールなどは下記の記事で書いていますので、ぜひこちらも合わせてご覧ください。
- 「フランス語をひとつひとつわかりやすく」の使い方
- 「フラ語入門、わかりやすいにもホドがある!」の使い方
(→こちらは著者の清岡智比古先生のブログでも紹介されました!) - 「仏検合格のための傾向と対策 4級」の使い方
ちなみに、通勤通学中や寝る前など、本を読む習慣のある方にはこちらの本をおすすめします。
「フランス語のスペルや読み方って独特だな〜」と思いませんか?
私も勉強仕立ての頃は、「フランス語を読む」というのが苦手で、いつもテキストに書いてあるルビを読んでしまいがちでした。
でもこの本に書かれている大切なポイントを押さえたところ、すぐに読めるようになったんです。
第1章だけでもいいので、フランス語の読み方に苦手意識のある方はぜひ読んでみてください。
読み方がわかれば、スピーキングやリスニング力が飛躍的にあがります。
本の詳細はフランス語初学者におすすめ!独学に最適なテキスト3選で紹介しています。
使用テキスト:仏検3級対策
仏検3級のために使用したテキストは2冊です。
◎仏検3級対策テキスト
◎単語帳
仏検合格のための傾向と対策 3級
仏検3級対策テキストについては、4級と同じシリーズを購入しました。
筆記試験からリスニング試験、両方に含まれている書き取り問題対策はこの1冊でしっかり対策することができました。
筆記試験の第1問から第9問、リスニング試験の第1問から第3問がそれぞれ章になっており、練習問題の前に過去問の分析と頻出事項、簡単な文法解説が掲載されています。
問題に対する解答が、本当に答えのみというテキストもある中、解答解説がとても丁寧なシリーズというのも、独学で3級合格を目指す私には魅力的でした。
(内容にはモザイクをかけていますが、解説量などはお分かりになるかと思います。)
巻末には文法解説の他、書き取り問題で出題される慣用表現も一覧で記載されているため、しっかり対策することができます。
3級はこの1冊で十分試験に対応できると思いました。
- 問題数が多いので、解きながら文法が理解できる
- 解答解説や、巻末の文法解説がとても丁寧
- 書き取り問題対策がきちんとできる
仏検3・4級必須単語集
ネットの口コミ評価が高いこと、インスタグラムでも使っている方が多かったので購入したのですが、人気の理由がよくわかります。
この単語集はただ単語が羅列してあるわけではなく、4級・3級それぞれ100の例文に300以上の単語がまとまっているので、例文を覚えると自然と必要な単語がいくつも覚えられる仕組みになっています。
付属CDは普通の速さの仏語→日本語→ゆっくり仏語と読んでくれます。
ゆっくり読んでくれることで、単語集を見ながら聞くと、どの部分がリエゾンやアンシェヌマンになっているのか、どのように強弱をつけるのかがわかるため、リスニング対策はもちろん、会話も学びたい方にとっては発音練習にもなります。
例文も実用的なものが多いので、文字と音、両方で暗記できるのは魅力だと思います。
iPhoneにいれて、家事や移動の合間によく聴いていましたが、これだけでも単語力はぐんと伸びたように実感しました。
ここだけの話、私は4級分100例題しか取り組みませんでした!(詳細は後ほど・・・)
- 1つの例文で複数の単語を覚えることができる
- リスニング用CDがとても使いやすい
- 例文が実用的なものが多い
勉強法
仏検3級対策に取り掛かったのは、秋季検定試験の25日前(約1ヶ月前)からでした。
3級に合格するための私の勉強法
- 「仏検合格のための傾向と対策 3級」を3周やる
- 単語集の4級分を覚える
- 仏検公式HPに掲載されている2年分の過去問を解く
筆記試験対策
文法に関しては、実は4級とそこまで範囲に差があるわけではないので、新たにインプットしなければならない知識はありませんでした。
その代わり、テキストを解く上で強く意識をしたのは、スペルを正確に覚えることです。
3級にはこれまでなかった書き取り問題が28点分(筆記18点・聞き取り10点)が出題されるため、これは無視できないことですし、この先フランス語を上達させたいのであれば、単語を正確に覚えるというのは必要不可欠なこと。
第1問の慣用句の穴埋め問題(書き取り問題)に関しては、テキストの第1問3周と巻末の慣用表現一覧を2回ほど書くという対策で、当日の試験で頭を悩ませることはありませんでした。
ただ私の勉強法の1つとして、問題を解く際には、答えのみを記入するのではなく、例文や問題文、長文読解の文など、テキストに書いてあるフランス語は全て書いてきたので、その過程で単語や慣用句を覚えていたことも強みの一つだったのかもしれません。
試験問題では穴埋め部分の最初の文字が示されているのも解きやすい理由の1つです。
問題は第2問の第2問の動詞の活用です。実際に私も当日の試験でここで点数を落としました。
仏検3級だと、ただ活用を覚えてスペルを正確に書ければいい、というわけではありません。
直接法現在、単純未来、半過去、複合過去、条件法現在、代名動詞、大過去、接続法など、どの活用を使わなければならないのかがわからなければ解けないので、正確な活用とそのスペル、文法力の3つが問われるのが、この第2問です。
他と比べて少々難しい第2問なのに、テキストで扱われているページ数は実は多くありません。
これはきっと、ここだけを勉強して解けるというよりも、総合力が問われているからこそ、3級対策テキストをやりこむことで自然と合格レベルが身につくと判断されているのだと思います。
そのようなことを踏まえて、筆記試験対策は「仏検合格のための傾向と対策 3級」を3周することをおすすめしますが、決して答え(単語や選択肢)のみを書くのではなく、
- 問題文と答えをともに全文書く
- 対話文はAさんとBさん両方書く
- 長文読解も解き終わった後、一度書く
- 過去問の分析と頻出事項に出てくる例文も書く
ということを合わせてしてみてください。
一見するとストイックに見えますが、慣れてくると文や単語が頭に入っているのでスラスラとかけるようになります。
「仏検合格のための傾向と対策 3級」の中では、文法をはじめ、動詞・前置詞・代名詞などの問題も丁寧な解説とともにしっかりと網羅されているので、このテキストさえやりこめば合格は出来ると思います。
リスニング対策
リスニング対策と書いていますが、結局聞き取り 問題の部分書き取り(第1問)で問われるのも、語彙力や文法力だったりします。
なんとなく聞き取れなくても、予測して埋めることができるからです。
むしろフランス語は、リエゾンやアンシェヌマンなどで同じ単語でも冠詞や前後の単語で音が結構変化するからこそ、ある程度予測出来ることが大切。
そのためにも、まずはしっかり筆記試験対策をやりこんで、リスニング対策に取り組むことをおすすめします。
聞き取れなくても、書き取れなくてもある程度のところで諦めることも合格のためには大事だということを悟りました・・・。
だからといって何もしなくて良いというわけではありません。
まずは「仏検合格のための傾向と対策 3級」の聞き取り問題対策の第1問から第3問を3周分しっかり解く。
対策テキストでも本番の検定試験でも、聞き取り問題で「なんじゃこりゃ!」という単語は出てきません。結構基本的な動詞や名詞が多く扱われます。
ですから単語を覚える段階で、正確な読み方を覚えておけば、リスニングでもしっかりキャッチできる単語は増えます。
書き取り試験対策や基礎を勉強する段階から、正確な読み方やスペルをきちんと押さえて学習を進めるとこういうところでドーンといきてくることを強く実感しました。
>>>正確な読み方をマスターしたい方におすすめ
→世界一簡単なフランス語の本 すぐに読める、読めれば話せる、話せば解る!
あとは、普段からフランス語を耳にする習慣も大切です。
これには使用テキストでもあげた「仏検3・4級必須単語集」のCDがおすすめです。
単語対策
基本的には、「仏検合格のための傾向と対策 3級」をしっかりやりこめば、相当な語彙力はつきます。
ただ私の場合、テキストと同時に「仏検3・4級必須単語集」も買っていたので、こちらも同時に取り組みました。
これは試験の19日前から使い始めたのですが、結果的に4級分の100例題のみで終えました。
3級の満点合格を目指している方はもちろん3級分までしたほうがいいと思いますが、使ってみて思うのは、4級分でも十分に3級の試験に対応しているということです。
むしろ私は、次の準2級のときにこの3級分をしっかり読み込むくらいでもいいのではと思っています。
この単語集はただ読むというよりは、CDと上手く合わせて使用しました。
- 各例文10回ずつ書く
- そのあとでディクテーションをする
という使い方をしましたが、これは1周しかしていません。
どちらかというと隙間時間でCDを聴いていたことが語彙力を伸ばしてくれたように実感しています。
もちろん聴いている中で単語を忘れていたり、スペルが気になった時にはその都度単語集を開いていましたし、地下鉄の中や美容室、寝る前などにも単語集を開き、例文をインプットしていました。
「仏検合格のための傾向と対策 3級」のみでも正直十分に合格できるとは思いますが、普段からフランス語を耳にしたいという方には「仏検3・4級必須単語集」は仏検対策にもなる最適な教材だと思います。
過去問
過去問用のテキストはとくに購入していません。
「仏検合格のための傾向と対策 3級」の巻末にある模擬試験2回分と仏検公式HPに掲載されている2008年と2011年の2年分を解いただけでも、十分に試験に対応できました。
過去問2年分ではなんだか不安という方は公式問題集も発売されていますので、ご紹介しておきますね。
3級の結果
2ヶ月を基礎、1ヶ月を3級対策、合わせて3ヶ月勉強した私の仏検の結果は87点でした。
自己採点によると、書き取り試験61点、聞き取り試験26点という結果です。
3ヶ月という短期間の中で、まあまあな点数ではないかと思っています。
ちなみにこのときダブル受験した4級は満点を獲得しました。
>>知識ゼロから3ヶ月で仏検4級に満点合格した方法
仏検3級に合格すると、ようやく初心者を卒業といったところでしょうか。
スラスラと文章が読めるようになるにはまだまだ程遠いですが、それでも簡単な文ですとフランス語サイトでも意味が拾えるようになり、少しずつ「フランス語」というものが楽しくなるレベルにまでなってきます。
3級は独学でも受かります!!
ただ独学で何よりも大切なのは、勉強を習慣化させること。一方で、一番難しいこともまた習慣化です。
今回は短期間で合格する方法を実体験を交えてご紹介しましたが、語学学習で一番大切なコツコツ続ける習慣化のコツも合わせてご覧いただければと思います。
>>忙しい人でもこれなら簡単に取り入れられる!語学学習を習慣化させる5つのコツ
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