フランス語学習

初心者が最初に買いたい「フランス語をひとつひとつわかりやすく。」感想と使い方

フランス語の勉強をしようと決めたとき、最初に手にしたテキストが「フランス語をひとつひとつわかりやすく。」でした。

 

この1冊を使い込んだら、独学でも入門レベルの基礎がしっかり身につくことを実感!

 

難しいことは一切なし。

フランス語の知識ゼロのレベルでしたが、そんな私でもつまずくことなく進めるやさしい問題が多いので、独学でもスムーズにやりきることができました。

 

そこで今回は、このテキストを実際に使ってみた感想と私の使い方をご紹介します。

  • これからフランス語の勉強を始めようと思っている方
  • 初学者向けのやさしいテキストを探している方

はぜひ参考にして頂けると嬉しいです。


フランス語をひとつひとつわかりやすくとは

「ひとつひとつわかりやすく」シリーズは、フランス語の他に英語や韓国語、中学歴史や高校数学など多岐に渡って出版されています。

私がなぜこのテキストを選んだかというと、英語の勉強をしていた時に取り組んだ「中学 英語を もう一度ひとつひとつわかりやすく。」がとても使いやすかったから。

もちろんこのシリーズの特徴である、親しみやすいイラストやフォントをみて、これなら独学初学者でも続けられると思えたのも決めての1つでした。

  • ページ数:138ページ
  • 章(単元)数:44章+複数テスト12題
  • 構成:1章見開き1ページ、左が文法解説、右が書き込み式の練習問題
  • 練習問題数:平均8問
  • 難易度:入門レベル
  • 付属CD付き

見開き1ページに1つの単元がまとめられているので、1回の学習でインプットする量が負担になることはありません。

またすぐに右の練習問題でアウトプットすることができるので、問題を解いて覚えるスタイルのテキストだと思います。

 

取り扱っている文法も、初学者にとって大きな壁になりうる半過去や条件法、接続法には一切触れていません。

またテキストには、掲載されているフランス語を全て収録したCDも付いているので、耳を使って勉強することも出来ました。

 

実際に使ってみた感想

よかった点①:難しい説明が一切ない

このテキストに載っている問題は、他の入門教材に比べるととてもやさしく、左の文法解説ページをみたら必ず解ける構成になっています。

巻末の解答もただ答えが書かれているのではなく、必要に応じてしっかり解説文がありますから、「わからない!!」と悩むことが全くありませんでした。

一章ずつある文法解説ページは、本当に大切な要点のみをサクッと説明しているので、内容を理解するのにそこまで時間を要さなかったことも、スムーズに独学を進められた理由の1つだと思います。

 

難しい用語を使った解説は一切なく、注意するポイントや会話文で使われるものには、イラストや吹き出しで教えてくれています。

おかげで視覚的にパッとみて、何が大切なのか一目でわかる作り。

超基礎レベルからやさしく学べる」とうたっているだけあり、自信をつけながら少しずつフランス語の力がついていくのを感じました。

 

よかった点②:一章ごとの量が多くない

1つの単元で学ぶ量もそれほど多くなく、難しい用語は一切出てこないので、難しくて手が止まってしまうということはありませんでした。

見開き1ページに全てがおさまっているというのは、気持ちの面でもハードルがとても低く感じられ、今日は時間がないから少しだけ…というスケジュールも組み立てやすく感じました。

お仕事などでなかなか勉強に時間が割けない方でも、少ない時間で1日1章ずつコツコツ進められるので、大人の勉強テキストとしても最適です。

ただ、ときどきフランス語を説明する際に簡単な英文が出てきますから、お子さんが取り組む場合は、中学初期の英語力はあるほうがよりわかりやすいと思います。

 

よかった点③:問題を解くことで自然に覚えられる

インプットしたフランス語の知識をすぐに練習問題でアウトプットできる仕組みもよかった点です。

問題数も平均8問と多すぎず少なすぎず、覚えた文法を定着させるのにちょうどいい量でした。

また奇をてらった単語が出てくることもなく、入門レベルの時に覚えたい単語が練習問題に何度も登場するため、無理して暗記をしようとせずとも、問題を解いていくうちに自然と覚えられます。

読んで覚えるよりも、問題を解いて覚えるタイプの私には、ぴったりのテキストでした。

少し難易度の高い他のテキストを読んでも、基礎部分をさほど難しく感じないのは、このテキストで繰り返し練習問題を解くことで、大事なポイントをインプット出来たからだと思っています。

 

難しいことは抜きにして、やさしい問題を解くことででしっかり基礎が身につくように出来ていますから、 一番はじめに手にとる本として本当におすすめです。

 

改善してほしい点:CDのナレーションが聞き取りにくい

テキストの内容には全く不満はありません。

これだけ丁寧に教えてくれて、1,500円(税別)というのはむしろ有難い価格。

ただ、1つだけ、1つだけ挙げるとするならばCDです。

 

このテキストには、掲載されているフランス語全文が収録されているCDが付いているのですが

女性ナレーターのフランス語が聞き取りにくい…!

 

はじめのうちはゆっくり読んでくれますが、後半になるにつれて読みがどんどんスピードアップ。

同じく出演している男性ナレーターももちろん速くなるのですが、「ここはしっかり発音を確認したい」と思うところは適度なスピードに落としてくれています。

ただ女性ナレーターは容赦してくれません!

 

フランス語には、アンシェヌマンやリエゾンといった音の変化があるため、知っている単語でも突如耳馴染みのない音として登場することが多々あります。

それをスラスラスラ〜と読まれてしまうと、いくら文字で追っていても、日本語のルビを見ていても、全く言葉として認識出来ませんでした。

 

この日本語のルビも、実際のフランス語の音とは若干違うため、正確な音が聞きたいのに、その正確な音すら聞き取れないというのは、初学者向けのテキストとして少し残念というのが素直な感想です。

私の使用法と使用期間

使用期間 私の使い方
1周目 8月16日〜9月12日(28日間)
  • 左の解説ページをしっかり読み、それをノートになぐり書きする
  • 右ページの練習問題を解く
  • CDを聞いて文を目で追い、何を話しているのか音と文章を一致されるように聴く
  • 簡単な文は口に出してみる
2周目 9月12日〜25日(14日間)
  • 解説ページを読み、1周目同様にノートになぐり書き
  • 練習問題を解く
  • 練習問題の解答を声に出して書く
  • CDを聞いたら、出来るだけ同じ音が出せるように口にする
  • ディクテーションをする
3周目 9月26日〜10月1日(6日間)
  • 解説はさらっと読む(ノートには書かない)
  • 練習問題を解く
  • 練習問題の解答を声に出して書く
  • CDを聞いてディクテーションとシャドーイングをする
  • 例文や問題文をアレンジしてオリジナルの文章を作ってみる

私はこのテキストを3周使いまわしました。

ここでは、1周ごとにかかった期間と私のテキストの使用法をご紹介します。

 

1周目

使用期間:8月16日〜9月12日(28日間)

1周目の使い方:

  • 左の解説ページをしっかり読み、それをノートになぐり書きする
  • 右ページの練習問題を解く
  • CDを聞いて文を目で追い、何を話しているのか音と文章を一致されるように聴く
  • 簡単な文は口に出してみる

はじめの頃はそこまで勉強熱があったわけではなかったので、テキストを開かない日もありました。

1日平均して2単元ずつ進めたことになります。

最初はとにかく、フランス語ってどういう仕組み何だろうということを理解するため、文法解説と問題を解くことに集中しました。

 

そして私は書いて覚えるタイプのため、テキスト左ページの文法説明やフランス語の文、そして練習問題を全てノートに書きました

穴埋め問題も答えだけを書くのではなく、もちろん全文です。

 

リスニングに関しては、正直CDを聴くので精一杯。

初めてフランス語を耳にした時には、言語として全く聞き取ることが出来なく、「これを言葉として使っているフランス人って天才だな」と思ったのと同時に、私には無理だと絶望的な気持ちにもなりました…笑

ですから、はじめから聞き取ろうとは思わずに、音と文(単語)を一致させるため、聞きながら目で追う。

簡単な文は聞いて真似をするというリスニング練習をしていました。

 

また、このテキストには復習テストの右下に「ステップアップ」という、少しレベルを上げた単語や例文が載っていますが、この段階では無視していました。

1周目は、全てを完璧にして進もうとせず、7割出来たらどんどん先へ進むというスタイルをどのテキストでも取るようにしています。

 

といってもこのテキストの場合は、説明が平易で難しいものが少ないので、どんどん先へ進めることが、勉強することへのちょっとした自信にも繋がりました。

 

2周目

試用期間:9月12日〜25日(14日間)

2周目の使い方:

  • 解説ページを読み、1周目同様にノートになぐり書き
  • 練習問題を解く
  • 練習問題の解答を声に出しながら書く
  • CDを聞いたら、出来るだけ同じ音が出せるように口にする
  • ディクテーションをする

2日ほどサボったので、実質12日間で解き終えました。

この頃から2ヶ月後にあるフランス語検定5級を目指し始めたこともあり(結局3級を受験しました)、勉強に本腰が入りはじめます。

 

スケジュール管理には付箋を使っています。

大きな付箋に、日にちとそのテキストを終えたい目安を書き、使用した日には丸と進めた単元を記していきます。

(ちなみにこの付箋には「2周目」など、そのテキストを終える目標を書きましたが、予定は見事に崩れ、予備日に3周目に取り掛かりました…笑)

自分の勉強記録を時間ではなく、テキストの進捗度にすることで、ダラダラと時間だけが流れる勉強を避けるために取り入れたのですが、この方法は私には合っており、他のテキストや単語帳でも活用しています。

時間で目標を区切るよりも、メリハリついた勉強が出来ています。

 

テキストの使い方は、前回(1周目)とほとんど同じですが、練習問題を解き終えたあと、その解答を声に出しながら、ノートに何度か書いていました。

そうすることで、目・口・耳(自分の話したフランス語が聞こえますよね)で、一度にその文章を頭に入れることができるからです。

 

CDは一単元が終わるごとに、最低2回は再生しました。

1回目はCDを聞いてフランス語を口にします。

あれだけノートに書いていたはずのフランス語も、音になると途端に意味が分からなかったりするので、耳コピは難しく、文章に目を落としてしまうことも多々ありましたが、音を聞いて口にすることを大切にしました。

2回目はディクテーションです。

テキストのフランス語を書きまくっているので、話すことは難しくても、書くことにはこの時点で結構慣れてきていました。

 

1周目の忘れてしまった部分を補填するように、出来るだけ丁寧に進めたのが2周目です。

 

復習テストの右下にあるステップアップは、この時点でもサラっと読むだけに留めておきました。

自分のレベルではまだ無理があるなと思ったからです。

 

はじめのうちはとにかくやさしいものにたくさん触れて、無理なく理解すること。これが挫折をしないポイント

 

3周目

使用期間:9月26日〜10月1日(6日間)

3周目の使い方:

  • 解説はさらっと読む(ノートには書かない)
  • 練習問題を解く
  • 練習問題の解答を声に出しながら書く
  • CDを聞いてディクテーションとシャドーイングをする
  • 例文や問題文をアレンジしてオリジナルの文章を作ってみる

1周目から2周目、2周目から3周目は間隔を開けずに続けてました。

私の場合、何冊ものテキストを同時に併用するのが苦手なため、当時フランス語の勉強と言えばこのテキストのみです。

なので、テキストを開かない日は勉強をしない日になってしまうので、間髪入れず3周目に突入。

 

3周目に入ると、左の解説は読むだけにして、右の練習問題を中心に取り組みました。

2周目同様、問題を解いた後は、その問題文を口にしながらもう1度書く。

 

そのあとはCDを聞き、ディクテーションとシャドーイングをしました。

はじめはただの音にしか聞こえなかったフランス語も、ある程度言葉として理解出来るようになったのもこの頃からでした。

後半のナレーションは相変わらず速く感じますが、何度も書いて聞いている文なので、完璧に聞き取れなくても、「あ〜こんなこと言ってるんだな」と思えるまでに。

ただ、シャドーイングに関してはやっぱり難しい!

何度も書いた文でもなかなか口にすることは簡単ではありません。

このあたりに関しては、このテキストで完璧にするというよりは、この先のフランス語の勉強の中で少しずつ出来るようになればいいかなと思い、出来なくてもとにかく続けることにしました。

 

また、練習問題は大事なポイントがぎゅっと詰まった文章なので、毎回ではありませんが、単語を変えて簡単な言い回しをオリジナルで作ったりもしました。

自分が使えそうなフレーズにアレンジするのがとても楽しかったです。

自分のことをフランス語で話してみると、たとえ簡単で短い文でも、フランス語が出来た気持ちになれるため、誰もいない一人の部屋で、フランス人と楽しく会話をしている妄想をしながら文を作っていました。

 

このテキストはとてもやさしいので、3周目ともなればテキストのほぼ全てのページがお馴染みのものばかりになってきます。

1周目に何度登場しても覚えられなかった単語も、3周目が終わる頃にはすっかり覚えられ、繰り返すことの大切さを身をもって実感しました。

 

まとめ:こんな方におすすめ

フランス語の入門レベルのテキストですが、しっかり使い込むことで、この1冊でも十分基礎力が培われます。

私はこのテキストをフランス語の知識ゼロのレベルではじめましたが、3周を終えるころには簡単なフランス語の文章は理解できるようになっていました。

難しい文法の話はなく、理解しやすいやさしい作りになっているので、独学でもつまずくことなくスムーズに進められたのが力に繋がったのだと思います。

 

  • 難しい説明は抜きにフランス語の基本が知りたい
  • いつも挫折してしまう
  • 基礎をしっかり身に付けたい
  • 勉強になかなか時間が割けない

 

という方には本当におすすめのテキストです。

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