パリのこと

【伝統菓子】6区「Maison Mulot(メゾンミュロ)」のガレット・デ・ロワ

Maison Mulot(メゾンミュロ)のガレット・デ・ロワ

 

年末あたりから、パリ市内のパティスリーやスーパーでよく目にする「ガレット・デ・ロワ」というフランスの伝統菓子。

地域によって多少の違いはあるものの、一般的なものだと、丸いパイ生地の中にアーモンドクリームが入っており、新年に家族みんなで切り分けて頂くんだそう。

しかも何が楽しいかって、そのガレットの中には「fève(フェーブ)」という小さな陶器の人形が入っていて、見事それが当たった人は王冠を被り、祝福され、一年ハッピーに過ごせるんです。

(※ちなみに「フェーブ」とはフランス語で「そら豆」という意味。)

運試しという意味では、日本のおみくじに近い感覚ですが、当たらなくても美味しいガレットが食べられるのは魅力的…!

クリスマスケーキが終わった途端に、各店がガレット商戦を繰り広げていましたが、今回は「Maison Mulot(メゾンミュロ)」で購入し、早速食べてみました。


パリ6区「Maison Mulot(メゾンミュロ)」

Maison Mulot(メゾンミュロ)外観

地元の方はもちろんのこと、日本人観光客にも人気のパティスリー。いついってもひっきりなしにお客さんがいる印象です。

以前こちらのフランを食べましたが、素朴な味わいでとても美味しかった!

今回、私がここのガレット・デ・ロワに決めた理由は、美味しさもさることながら、人数に合わせたサイズが豊富にある点でした。

2人分から12人分まで豊富なサイズ

有名パティスリーのガレット・デ・ロワもすんご〜く美味しそうだったのですが、小さいサイズがなかなか見つけられず、二人暮らしの我が家にとっては食べきれるかが少々不安でした。

ドーンと丸々1ホールのアーモンドガレットを、飽きずに食べきる自信は正直全くない。

しかもそれなりのお値段もするんですよね。

 

ちょうど、メゾンミュロの横を通ったとき、ショーケースの中を覗いてみたら、大小いろんなサイズのガレット・デ・ロワがあるではありませんか。

Maison Mulot(メゾンミュロ)のガレット・デ・ロワ

写真の右側にあるのが2人分のもの。意外とこの大きさのガレット・デ・ロワをなかなか見つけられなかったんですよね。

 

こちら大きいサイズのものは10人分用。実物をみると結構圧倒される大きさでした。

Maison Mulot(メゾンミュロ)のガレット・デ・ロワ

ちなみに10人分の間にある小さなガレットが2人分のもの。

これだけでみたら、一口でパクっていけちゃいそうにみえるくらい小さいですね。

 

Maison Mulot(メゾンミュロ)のガレット・デ・ロワ

外まで漂ってくる甘くて香ばしい匂いに誘われ、その場で夫に電話をし、メゾンミュロのガレット・デ・ロワを買って帰る!と高々に宣言。

2人分サイズを持ち帰りました。価格は12ユーロ。

10人分になると60ユーロです。

2人分から2人刻みで12人分まで販売していて、電話予約をすると最大で40人分まで作ってくれるようですよ!

「Maison Mulot(メゾンミュロ)」の基本情報

住所:76 Rue de Seine, 75006 Paris
電話番号:+331 43 26 85 77
営業時間:07:00〜20:00
定休日:なし
最寄駅:メトロ10号線 Mabillon駅から徒歩3分

たった二人で運試し

帰宅して早速袋から出してみると、小さなガレットの他に、紙の王冠も同封されていました。そうか、これも含めてガレット・デ・ロワなのね。

大人の手のひらほどの大きさのガレット。

さすがにその上に王冠が乗らなかったため、横に添えてみました。

Maison Mulot(メゾンミュロ)のガレット・デ・ロワ

家の壁と照明の関係で、ジャムを塗ったような赤みのあるガレットにうつってしまっているけれど、上のほうで掲載した写真が本来の色です。ごめんなさい😱

 

早速半分に切り分けます。

Maison Mulot(メゾンミュロ)のガレット・デ・ロワ

この時点では、まだどちらにフェーブが入っているかはわかりません。

「じゃんけんで勝った方が右!負けた方が左!」と勝手にルールを制定したところ、美味しけりゃいい派の夫は「おれはどちらでもいいから好きなの選びなよ。」と、ジェントルマンぶりを発揮しだす。

普段からこの優しさに甘えて生きてる私ですが、こういう運試し的勝負は割と本気でやりたいのだよ!!

 

で、結局じゃんけんで勝ってもいないのに、右のガレットを選び、実食。

パイ生地の上の部分はサックサク、そして土台部分はしっとりしています。

主張の強くない上品な味わいのアーモンドクリームがすごく食べやすくてとっても美味しい!

クリームの間に入っている小豆ほどの大きさの柔らかいアーモンドが食感のアクセントにもなって、飽きることなく最後まで美味しく食べられるガレットです。

 

この味を堪能しながらも、私の頭はやっぱりフェーブのいどころでいっぱい。割と負けず嫌いの性格のため、こんなところでも勝手に勝敗を意識します。笑

 

そして、食べ進めること1分ほど。フェーブが出てきました!!

Maison Mulot(メゾンミュロ)のガレット・デ・ロワ

夫のガレットからね!!!!!!(結局いつもそう。)

発見したときの反応が「あっ」くらいの彼のガレットから出てくるなんて、やはり無欲の勝利という言葉はあながち間違いではないのでしょうか。

 

フェーブって、陶器の人形だって聞いていたのですが、メゾンミュロのガレット・デ・ロワから出てきたのは、通りのプレート型でした。

Maison Mulot(メゾンミュロ)のガレット・デ・ロワ

ここのお店の前の通りでもないので、もしかしたらいろんな通りのフェーブがあるのかもしれませんが、これもこれでパリらしい思い出の品になりそうです。

今年1年、どうか健やかにすごせますように。