京都ライター塾

「書くを仕事に!京都ライター塾」第3回参加レポ。お店紹介記事を書いてみた!

「書くを仕事に!京都ライター塾」第3回参加レポ。お店紹介記事を書いてみた!

京都在住ライターの江角悠子さんが主宰する「京都ライター塾」も今回で3回目。折り返しを迎えた。

江角さんは京都関連の書籍や、anan、婦人画報といった雑誌等で記事を執筆している憧れのプロ。毎回3時間、マンツーマンでみっちりご指導いただけるこの環境が本当にありがたい。

私、ちゃんと成長できてるかしら…?とふと不安になるが、奥深いライティング技術を一朝一夕で習得しようと焦ってはいけない。むしろ発信することのハードルがどんどん低くなってきたこと、文章を書くコツが少しずつ体でわかってきたことだけでも大きな進歩だ。

 

さて、3回目のテーマは「インタビュー原稿の書き方」。過去2回の講座では「ライターとは」「取材とは」と、書く準備を習ったが、今回はいよいよ「書く」に突入。

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講座の流れは大きく分けて2つ。

  1. インタビュー原稿の書き方
  2. 「好きなお店」について記事を書いてみる

 

講座中に書いた記事をその場で江角さんに手直しして頂き、思わず「すごいです…」と声が漏れてしまうほど、プロの仕事に衝撃を受けた。


インタビュー原稿の書き方

「書くを仕事に!京都ライター塾」第3回参加レポ。お店紹介記事を書いてみた!

インタビュー原稿とは

「ライターとは書く人ではなく伝える人」

これは第一回から教えて頂いていること。誰かの伝えたいことを言語化して伝える、いわば職人のような仕事ぶりが求められる。

そしてインタビュー原稿とは、インタビューで聞いた話を文章にすること。誰かの思いを他の誰かに伝える架け橋的存在。まさにライター業の本質なのかなと思った。

インタビュー原稿を書く前の準備

これはインタビュー原稿に限ったことではないと思うが、原稿を書く前に考えることがある。

  • 誰が読むのか
  • 文体はどうするか
  • 記事を通して何を伝えたいのか
  • 読んだあと読者にどうなってもらいたいか

 

「誰が読むのか」と「文体」は切っても切り離せない大事なポイント。読者によって文体も大きく変化するからだ。

例えば、女子高生向けならお堅い文体よりも親しみやすさが求められるだろうし、医師なら専門用語を交えながら書き進める。またインタビューした人が教授の場合、口調を「〜だよねぇ」にすると軽く感じてしまうし、関西芸人が標準語で語っていると違和感を覚える。

記事を通して何を伝えたいか、読者にどうなってもらいたいかは、ここが情報の核になるわけだから、意識しないわけにはいかない。

インタビュー記事を書く

実際にインタビュー記事を書くときには、「素材」をどのように扱うかが大切とのこと。

  1. 素材を分解してみる
  2. 素材から構成を考える

 

①素材を分解してみる

例えばお店インタビューの原稿を書く場合…

  • いつオープンしたのか
  • 何を扱っているのか
  • どこから取り寄せているのか
  • 特長はなにか
  • どんな風に展示しているのか
  • そこのおみせにいってどんな印象を持ったか
  • そこへ行けばどうなるか

これらを念頭に原稿を書くことで、伝わりやすい文章が出来上がる。まずは全体像を読者に見せて、そこから具体的なことを順に説明していくと、より理解されやすい。

 

②素材から構成を考える

  • 素材の全体を見渡して、書くことと書かないことに分ける(編集)
  • つぎに順番を考える(構成・流れ)
  • 結論をイメージしておく。

 

原稿には字数制限がある。また情報を全て詰め込むと、一体何を伝えたい記事なのかがわからなくなる。

そこで必要なのが「書かないもの」を選ぶこと。知ってることはつい全て伝えたくなってしまいがちだが、ここでどんな情報を選択するか、どの順番で紹介するかに、商業ライターの個性が出るらしい。

「商業ライターに個性はいらない」と言われたときには、少しガッカリしたのはここだけの話だが、構成こそ腕の見せ所というわけだ。

また、結論をあらかじめイメージしておくことで、書いてるときに迷わずゴールに向かって書き進められるとのこと。

原稿を書いたあとにすべきこと

原稿を書き終えたー!やったー!…とはまだならない。

原稿を書いたあとにすべきことは「推敲」と「リズムを整えること」の2点。

  • 誤字脱字はないか
  • わかりにくい表現はないか
  • 同じ表現を繰り返していないか
  • 表現は統一できているか
  • 不要な部分は思い切って削る
  • 声に出して読むことでリズムを整える

 

原稿の読み直しは、書き終えたあとすぐでなくてもいいとのこと。江角さんの場合、1万字以下なら一晩、本になると2週間寝かすこともあるんだそう。

今後仕事を受ける場合、執筆時間+寝かせる時間+推敲を意識してスケジュールを組まなくてはいけない。

実際に原稿を書いてみる

「書くを仕事に!京都ライター塾」第3回参加レポ。お店紹介記事を書いてみた!

講座の後半は、実際に原稿を書いてみた。

テーマは「好きなお店について」。30分で250〜300文字を書き上げる。

はじめにどんな構成で作り上げるか、箇条書きで要点をまとめた。ここで苦労したのが、情報の取捨選択。1つだけだとなんだか物足りないし、入れすぎると文字数オーバー&情報が散乱する。

30分後、結局私は文字数オーバーのまま原稿を提出した。普段ブログで紹介記事は書いていたものの、字数を意識したことがなかった。情報を選ぶ、端的な言葉を使うことが大きな課題だと痛感した。

ここで私が最初に書いた記事と、その後江角さんが手直ししてくださったものを比較してみる。

私の記事

 札幌・円山の閑静な住宅街に佇む「森彦」は、札幌のカフェ好きでは知らない人はいない人気店。ツタに覆われた古民家の扉を開けると、まるで昭和に戻ったかのような安心感を覚えるインテリアが迎えてくれる。

 森彦自慢のブレンドコーヒーは、深入りながらもまろやかで、酸味が少ないのが特徴。この美味しさを求め、本州からも足を運ぶ人がいるくらい、コーヒー好きの心をしっかり捉えている。

 そのコーヒーの魅力をより引き立たせているのが、コーヒーカップ。真っ白なカップに青の一本線が描かれたシンプルなデザインなだけに、コーヒーの漆黒さがより際立つ。小樽の「不悉洞」で作られた手作りカップは、どれとして同じ表情のものがない。厚ぼったく丸みのあるフォルムは、ゆったりとしたお店の雰囲気とよく合っている。

 窓の向こうに広がる四季折々の北海道の自然が、日常の喧騒さを忘れさせてくれる異空間だ。

(351文字)

江角さんによる修正記事

 札幌・円山の閑静な住宅街に佇む「森彦」は、札幌のカフェ好きでは知らない人はいない人気店。ツタに覆われた古民家の扉を開けると、レトロなオブジェや、アンティークな家具がおかれ、まるで昭和に戻ったかのような安心感を覚える。

 森彦自慢のブレンドコーヒーは、深入りながらもまろやかで、酸味が少ないのが特徴。この美味しさを求め、本州からも足を運ぶ人がいるほど。このコーヒーの魅力をより引き立たせているのが、小樽の「不悉洞」で作られた特製のカップだ。真っ白な中に青の一本線が描かれたシンプルなデザインで、コーヒーの漆黒さがより際立つ。手作りのためどれも少しずつ表情が異なる。厚ぼったく丸みのあるフォルムが、ゆったりとしたお店の雰囲気とよく合う。

(291文字)

気づいたこと

修正後の文章を読んだとき、「すごいです…」しか言葉が見つからなかった。

同じ内容を書いているのに、文字数が圧倒的に違う。江角さんの文章の方が濃縮されていて、それでいてテンポがとてもいい。(プロを褒めるとは偉そうですみません…!)

「小樽の不悉洞で作られたカップ」のくだりの移動は、自分一人じゃ思いつかない。

最後の1行を思い切ってカットして頂いたのも、大変勉強になった。この記事で私が一番伝えたかった「コーヒーカップ」で締めることで余韻が生まれる。

最後の1行をカットした瞬間、hanakoのカフェ特集の原稿に生まれ変わったと本気で思った。笑

今回江角さんと一緒に修正して気づいたことは、「言葉のダイエット」を意識すること。普段からブログを書く時にも、字数を意識して綴ることを課題にしなければならない(すでにこのレポも書きすぎだけれど)。

まとめられるところは1文にし、語尾のリズムも気をつける(よく合っている→よく合う。など)。切るときは思いっきり切り、文の余韻を大事にする。

3回目を終えて

今回はいつもの講義形式の講座に加えて、実際に自分の文章を一緒に直すという作業もして頂いた。

そこでふと思ったことは、「こうしてくださいね」という意見を押し付けられることが一切ないことだ。江角さんは何かを教えてくださるとき、いつも自分の経験を元に「私はこうしています。」や「この方法だと○○なります。」など、意見を置いてくれる。

絶対に決めつけた言い方はされない。

私に考えたり選択したりする余地を与えてくれ、時には他のライターさんで参考になる部分も教えてくださる。決して江角さんの視点だけで講座は進まないのだ。

いろんな着眼点を発見しながら講座を受けることで、この先独り立ちしたときにも、考えながら仕事と向き合えると思っている。私にとってそれは刺激的だし、むしろ心地いい。

講座も残すところ2回。次回までに、身近な人へのインタビュー課題が出ている。こういうときじゃないとなかなかゆっくりお話ができない父に「暮らしの中で大切にしていること」を聞いてみようかな。

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